沓手鳥
くつてどり
名詞
標準
lesser cuckoo (Cuculus poliocephalus)
文例 · 用例
例えば、 坪内逍遥氏の「桐一葉」、或は「沓手鳥孤城落月」とか、 その他、 真山青果氏の維新物の諸作品「京都御構入墨者」「長英と玄朴」「颶風時代」。
— 直木三十五 『大衆文芸作法』 青空文庫
これはこの鳥の異名を沓手鳥という如く、かつてはトッテカケタカの代りに、「沓手掛けたか」と子供やその爺婆に啼いて聞かせた時代があって、それから段々に鳥が人間であった前の生を、こういう風に想像するようになったのであろうと思う。
— 野鳥雑記 『野草雑記・野鳥雑記』 青空文庫
それから推して考えて見ると、ずっと以前にも別になおこれと類した他の話があったのかも知れぬが、少なくとも沓手鳥の異名のもと、即ち百舌に対して馬の沓の代価をはたるという話は、あの啼き声をクツテと聴くようになって後に、始めて発生したものに相異ないのである。
— 野鳥雑記 『野草雑記・野鳥雑記』 青空文庫
日本に馬の沓作りという職業が現れて後、始めて沓手鳥の異名は認められたに相違ないが、それを前世の馬方が生れ替って、負い目を返すという物語と結び付けたのは、依然として歌に詠まれるシデノタオサ、もしくは浄瑠璃の「冥途の鳥」の、引続き以外の何物でもなかった。
— 野鳥雑記 『野草雑記・野鳥雑記』 青空文庫
作例 · 標準
初夏、森の奥から沓手鳥の涼やかな鳴き声が聞こえてくる。
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