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銀鱗

ぎんりん
名詞
1
標準
silvery scale
文例 · 用例
とたちまち、その天蓋から一群の魚がむらむらとわかれて、おのおの銀鱗を光らせて滿天に雪の降り亂れるやうに舞ひ遊ぶ。
太宰治 お伽草紙 青空文庫
……流は銀鱗の龍である。
泉鏡太郎 魔法罎 青空文庫
とたちまち、その天蓋から一群の魚がむらむらとわかれて、おのおの銀鱗を光らせて満天に雪の降り乱れるやうに舞ひ遊ぶ。
太宰治 お伽草紙 青空文庫
奥州六県、六百三十万の民はかくして先人の開発せし特徴ある産業をおろそかにせず、益々これが発達の途を講じ、渡り鳥は永遠にさまよへども、素朴なる東北の民は最早や動かず、米を作つて林檎を売り、鬱蒼たる美林につづく緑の大平原には毛並輝く見事な若駒を走らせ、出漁の船は躍る銀鱗を満載して港にはひるのである。
太宰治 津軽 青空文庫
楽しげに銀鱗を翻えす魚族どもを見ては、何故に我一人かくは心|怡しまぬぞと思い侘びつつ、渠は毎日歩いた。
中島敦 悟浄出世 青空文庫
渡掛けた橋の下は、深さ千仭の渓河で、畳まり畳まり、犇々と蔽累なつた濃い霧を、深く貫いて、……峰裏の樹立を射る月の光が、真蒼に、一条霧に映つて、底から逆に銀鱗の竜の、一畝り畝つて閃めき上るが如く見えた其の凄さであつた。
泉鏡花 貴婦人 青空文庫
事実また魚の方でもあれが空に散ると、いくらか情を催すと見えて、駕籠にゆられながら、道に沿った流れをひょいと見ると、しきりにキラキラと銀鱗が躍っているのだ。
三河に現れた退屈男 旗本退屈男 第五話 青空文庫
――見よ、うす暗いカンテラの光りのなかにその網底に照し出された、夜目にもしるき銀鱗のひらめきを。
島木健作 鰊漁場 青空文庫