良賤
りょうせん
名詞
標準
文例 · 用例
もっとも大化以前にあっては、所謂良賤の別が大化以後のものとは相違があって、一様にこれを云うことが出来ないが、それは後に改めて説明する。
— 喜田貞吉 『間人考』 青空文庫
しかもそれは賤民という程のものではなく、良賤の中間に位置する階級のものであったから、これを間人すなわちマヒトとも呼んだものではなかろうか。
— 喜田貞吉 『間人考』 青空文庫
案ずるに「間」はもと間人の「間」で、良賤両者の中間の義と解すべく、それが原義を失って「室」の義に解せられ、村中寄合の席において脇の間に着座することから間脇と呼ばれるに至ったのではあるまいか。
— 喜田貞吉 『間人考』 青空文庫
かくの如く、所謂間人なるものは時代によって種々の変遷を示し、その指すところもまたその称呼をも異にするに至ったが、要するに良賤両者の中間にあるの義であって、我が国ではいつの時代にも、実際上民衆の多数を占めたものであった。
— 喜田貞吉 『間人考』 青空文庫
6 上代に於ける良賤の別 皮作はもと賤民の仲間ではありません。
— 喜田貞吉 『特殊部落の成立沿革を略叙してその解放に及ぶ』 青空文庫
改新の詔にも、男女良賤の法は明らかに規定されておりました。
— 喜田貞吉 『特殊部落の成立沿革を略叙してその解放に及ぶ』 青空文庫
この制度は平安朝になりましては、だんだん崩れて参りまして、良賤の通婚をも黙許するという姿になり、中頃以後にもなりますと、随分立派な身分の者が、好んで家人になることが多い様になりました。
— 喜田貞吉 『特殊部落の成立沿革を略叙してその解放に及ぶ』 青空文庫
段々と主従関係が重なりまして、遂に封建制度みた様になり、もはや家人・奴婢というものは、特別に卑しいものではない、卑しいのは却ってこれらの有力者の蔭にすがる事の出来ない天下の公民、すなわち古えに所謂良民だという事になって、良賤の別が全く引っくら返るという奇態な現象になりました。
— 喜田貞吉 『特殊部落の成立沿革を略叙してその解放に及ぶ』 青空文庫