繕い物
つくろいもの
名詞
標準
文例 · 用例
ぎんは器用なたちだったので、大抵の繕い物は自分の手でした。
— 矢田津世子 『鴻ノ巣女房』 青空文庫
洗濯もあまりなさらないし、たいていの物は洗濯屋に出してしまい、繕い物もあまりなさらないようでした。
— 豊島与志雄 『花子の陳述』 青空文庫
用事がなくなると、自分から進んで戸棚の中を掃除したり、食器を整理したり、庭の草をむしったり、若い女中にせっついて衣類の繕い物を出させたりした。
— 豊島与志雄 『山吹の花』 青空文庫
そして残りの用を済し、何か繕い物を持出してきて、室の隅に蹲った。
— 豊島与志雄 『変な男』 青空文庫
それから、彼ら二人が出発してしまった時、二人がいっしょにいて、いっしょに楽しくしていて、この七月の麗わしい日に、ちょうど今ごろは野を散歩してるだろうと思うと、しかも自分は、口やかましい母の傍らに、山のように堆い繕い物とともに、室の中に閉じこもってるのに、と思うと、彼女は息がつまるような気がした。
— JEAN CHRISTOPHE 『ジャン・クリストフ』 青空文庫
その他のこと、炊事、買物、繕い物、縫い物等はオクサン自ら気を遣わなくてはなりません。
— 下巻 『細雪』 青空文庫
借りた金は返さなきゃならないし、時分どきになれば腹は減るし、遊んでばかりいると、女房は良い顔をしないし」 銭形の平次はそう言いながら、せっせと冬仕度の繕い物をしている恋女房のお静の方をチラリと見るのです。
— 二階の娘 『銭形平次捕物控』 青空文庫
半三郎が退屈しているなとみると、そういう繕い物などを持ってそばへ来て、針を動かしながら話をする。
— 山本周五郎 『あだこ』 青空文庫