千代紙
ちよがみ
名詞
標準
decorative paper with colourful patterns or figures (colorful)
文例 · 用例
去年の枯れ菊が引かれたままで、あわれに朽ちている、それに千代紙の切れか何かが引っ掛かって風のないのに、寒そうにふるえている。
— 寺田寅彦 『どんぐり』 青空文庫
末の冬子は線香花火や千代紙やこまごました品を少しずつしか買わないので、配当されたわずかな金が割合に長く使いでがあるようであった。
— 寺田寅彦 『小さな出来事』 青空文庫
この机辺のどろどろの洪水を、たたきころして凝結させ、千代紙細工のように切り張りして、そうして、ひとつの文章に仕立てあげるのが、これまでの私の手段であった。
— 太宰治 『古典竜頭蛇尾』 青空文庫
こういう、たとえば花を包んだ千代紙のような論文がドイツあたりのドクトル論文にはおりおり見受けられる。
— 寺田寅彦 『備忘録』 青空文庫
こういう珍しい千代紙式に多様な模様を染め付けられた国の首都としての東京市街であってみれば、おもちゃ箱やごみ箱を引っくり返したような乱雑さ、ないしはつづれの錦の美しさが至るところに見いだされてもそれは別に不思議なことでもなければ、慨嘆するにも当たらないことであるかもしれない。
— 寺田寅彦 『カメラをさげて』 青空文庫
ですから、病院へ入ったあとで、針箱の抽斗にも、畳紙の中にも、皺になった千代紙一枚もなく……油染みた手柄|一掛もなかったんですって。
— 泉鏡花 『陽炎座』 青空文庫
中学校へはいって、自分は油絵の道具も一|揃い持っていましたが、しかし、そのタッチの手本を、印象派の画風に求めても、自分の画いたものは、まるで千代紙細工のようにのっぺりして、ものになりそうもありませんでした。
— 太宰治 『人間失格』 青空文庫
いずれ、金目のものではあるまいけれども、紅糸で底を結えた手遊の猪口や、金米糖の壷一つも、馬で抱き、駕籠で抱えて、長い旅路を江戸から持って行ったと思えば、千代紙の小箱に入った南京砂も、雛の前では紅玉である、緑珠である、皆敷妙の玉である。
— 泉鏡花 『雛がたり』 青空文庫
作例 · 標準
色とりどりの千代紙を使って、美しい折り鶴を折った。
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お正月の飾り付けに、伝統的な柄の千代紙が使われることが多い。
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千代紙で作られた小物入れは、お土産としても喜ばれる。
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