破鏡
はきょう
名詞
標準
broken mirror
文例 · 用例
それには爾婚姻を問う、只|香勾を看よ、破鏡重ねて円なり、悽惶好仇と書いてあった。
— 田中貢太郎 『断橋奇聞』 青空文庫
世高はそれから讖文の破鏡重ねて円なり、悽惶好仇という二句の意味を考えてみた。
— 田中貢太郎 『断橋奇聞』 青空文庫
かの妨げられし恋は、破鏡の再び合ふを得て楽み、吾が割れし愛は落花の復る無くして畢らんのみ!
— 尾崎紅葉 『金色夜叉』 青空文庫
そのテリアたった一匹のために、お人形さんみたいな快活、明敏な令嬢が、破鏡の悲劇に陥ろうとしている。
— 夢野久作 『超人鬚野博士』 青空文庫
晩香は長岡での全盛時代、偶々軍需景気の倖運児の妾となったが、元来妾という裏切り行為を屑とせず、断然之を精算して、自ら進んで名家の正妻となったけれども、散々苦労の末、遂に破鏡の憂目に遭った。
— その六 暗い哉 東洋よ 『安吾人生案内』 青空文庫
これは探偵小説とはほとんど縁がなく、恋愛小説や家庭小説やいわゆる悲哀小説の取り扱うところであるが、破鏡の悲愁(「不如帰」など)貧苦病苦の悲愁(「筆屋幸兵衛」など)子供をかせのいわゆるお涙|頂戴のスリル(「なさぬ仲」など)等、なかなかその種類は少なくない。
— 江戸川乱歩 『探偵小説の「謎」』 青空文庫
花嫁の列は、生家の門を出る時から、すでに破鏡を孕んでいた。
— 吉川英治 『源頼朝』 青空文庫
この眼を見るために僕はきょうまで生きて来たのだと思った。
— 太宰治 『ダス・ゲマイネ』 青空文庫
作例 · 標準
床に落ちた手鏡が砕け散り、不吉な破鏡が足元に広がった。
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破鏡の破片を拾い集めながら、彼女はこれからの不運を予感した。
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鏡台が倒れ、そこには無惨な破鏡が残されていた。
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標準
marital separation
作例 · 標準
長年連れ添った夫婦だったが、ついには破鏡の憂き目に遭った。
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些細なすれ違いが積み重なり、二人の仲は破鏡へと向かっていった。
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破鏡の後に残されたのは、冷え切った家と孤独だけだった。
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標準
partially eclipsed moon
作例 · 標準
雲の切れ間から、破鏡のような月がぼんやりと見えている。
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今夜の月は、まるで誰かが欠けさせた破鏡のようだった。
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天文台から望遠鏡で、破鏡と化した月を観察した。
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