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野田

のだ
名詞
1
標準
文例 · 用例
住んでゐたのは野田寺町の照月寺(字は違つてゐるかも知れない)の真前、犀川に臨む庭に、大きい松の樹のある家であつた。
中原中也 金沢の思ひ出 青空文庫
それが野田寺町の先刻云つた家であつた。
中原中也 金沢の思ひ出 青空文庫
蓋し野田山の奥、深林幽暗の地たるに因れり。
泉鏡花 妖僧記 青空文庫
ただ野田山の墳墓を掃いて、母上と呼びながら土に縋りて泣き伏すをば、此上無き娯楽として、お通は日課の如く参詣せり。
泉鏡花 妖僧記 青空文庫
野田山に墓は多けれど詣来る者いと少なく墓|守る法師もあらざれば、雑草|生茂りて卒塔婆倒れ断塚壊墳算を乱して、満目|転た荒涼たり。
泉鏡花 妖僧記 青空文庫
毎夕|納涼台に集る輩は、喋々しく蝦蟇法師の噂をなして、何者にまれ乞食僧の昼間の住家を探り出だして、その来歴を発出さむ者には、賭物として金一円を抛たむと言いあえりき、一夕お通は例の如く野田山に墓参して、家に帰れば日は暮れつ。
泉鏡花 妖僧記 青空文庫
さては旨いぞシテ操ったり、とお通にはもとより納涼台にも老媼は智慧を誇りけるが、奚んぞ知らむ黒壁に消えし蝦蟇法師の、野田山の墓地に顕れて、お通が母の墳墓の前に結跏趺坐してあらむとは。
泉鏡花 妖僧記 青空文庫
剩へ野町、野田寺町、地黄煎口、或は鶴來往來より、野菜を擔荷ひて百姓の八百物市に赴く者、前後疾走相望みて、氣競の懸聲勇ましく、御物見下を通ること、絡繹として織るが如し。
泉鏡花 鐵槌の音 青空文庫