中紅
なかくれない
名詞
標準
medium crimson
文例 · 用例
――大奥付の腰元らしい者は者でしたが、ようよう二十になるやならずの、目ざめるばかりの美形がいち人、突如として正面お座席近くに姿をみせて、文字通り万緑叢中紅一点のあでやかさを添えましたので、いぶかしさに打たれながら主水之介も目を瞠っていると、四人の騎士がさらに奇態でした。
— 後の旗本退屈男 『旗本退屈男 第三話』 青空文庫
夾竹桃の花が美しい、まさに万緑叢中紅一点。
— 昭和十三年 『旅日記』 青空文庫
墨画ども多き画帖の中に彩色のはつきりしたる画を見出したらんは万緑叢中紅一点の趣あり。
— 正岡子規 『病牀六尺』 青空文庫
俗悪な銅像や石像が並んでる中に、万緑叢中紅一点という碑があるのを知らないのか。
— 豊島与志雄 『地水火風空』 青空文庫
多くの酔客通人を乗せて隅田川へ漕ぎいでた屋根舟に、万緑叢中紅一点、婀娜な柳橋の美妓があった。
— 正岡容 『艶色落語講談鑑賞』 青空文庫
その屋壁ともに赤くして、万緑叢中紅点々たり。
— 井上円了 『南半球五万哩』 青空文庫
那山残雪白如沙、又認渓頭夏色遮、万緑叢中紅点点、麦田薯圃繞漁家。
— 井上円了 『南半球五万哩』 青空文庫
車中紅塵の入り来たりて、衣服ために色を変ぜんとす。
— 井上円了 『南半球五万哩』 青空文庫
作例 · 標準
彼女が身につけていた着物は、上品な中紅の色だった。
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秋の夕焼けは、空を中紅に染めて美しかった。
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その花は、中紅の花びらが幾重にも重なっていた。
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