新し物
あたらしもの
名詞
標準
文例 · 用例
新し物好きで、毛色の変わった電気製品には目のなかった父は、それまで真空管式だった電卓を一九六四(昭和三十九)年にシャープが初めてトランジスター化したコンペットを買ってきた。
— 富田倫生 『パソコン創世記』 青空文庫
お仕立も、吟味いたしたつもりでございますが』『ほんに新し物になりましたね。
— 吉川英治 『死んだ千鳥』 青空文庫
新し物ずきの日本人は、ぼくらの青年時分から、飛行機飛行機と熱を上げて、献金までさせられて来たが、日本人中の何パーセントが、その実生活の上に、飛行科学の恩恵をうけたか。
— 吉川英治 『随筆 新平家』 青空文庫
新しもの好き、珍しいもの好きで、そしてそれを得るためには、昔の不便な時代に遥々長崎まで行くだけの熱心があったから、今の世に生れたら、あるいは相当な科学者になったかもしれない。
— 寺田寅彦 『断片(2)』 青空文庫
決して古い側の作家に古風なる愛着を覚えるわけではないが、事実力量を欲まず書かれたものである限り、それらのものゝ方に魅かれる実際を、どちらかと云へば新しもの好きであるわたしにしても主に新作家のものばかりを読んで来たこの数ヶ月の経験で感得したのである。
— 牧野信一 『浪曼的時評』 青空文庫
五人や十人の、篤志なしかし無邪気な、或は新しもの好きの、或は又物知りぶりや見え坊の先生等が、其の一角で少々立ち騒いで見たところで、殆んど何んの跡かたも残さずに過ぎ去られて了うに違いない。
— 大杉栄 『新しき世界の為めの新しき芸術』 青空文庫
女は女で新しもの好きで、二度と昔の男には見向きもしねえ‥‥。
— 林芙美子 『瀑布』 青空文庫
「新しものずきは、どこにだってありすぎるぐらいあるさ。
— 宮本百合子 『道標』 青空文庫