飽和点
ほうわてん
名詞
標準
saturation point
文例 · 用例
ある種の嗜慾以外は、貪り能う飽和点を味い締められるが故に却って恬淡になれた。
— 岡本かの子 『食魔』 青空文庫
実はね、これは僕の奇癖でね、お酒の酔いが飽和点に達すると、たちまちこんな工合のくしゃみが出るんです。
— 太宰治 『斜陽』 青空文庫
飽和点くらいにすすんでいるお方が」「なんだ、ひやかしちゃいけない。
— 太宰治 『斜陽』 青空文庫
四方の壁から嘆きの声が聞えて来ても、私のいまの幸福感は、飽和点よ。
— 太宰治 『斜陽』 青空文庫
おかげで、焦点をもとめて浮遊していた慶一の意識が、飽和点に達した溶液のように、一気にかたちをととのえた。
— 第2章 メリーゴーラウンド、1967年 『45回転の夏』 青空文庫
しかし、その技術的操作が常にある一点の飽和点に達するとき、不思議に、フランスの理智に対して、沈黙を守らなければならなくなるのであります。
— 横光利一 『我等と日本』 青空文庫
フランスの所謂教養の中では、十九世紀以来の個性の開花とその爛熟とが飽和点にまで達していたように見える。
— 宮本百合子 『よもの眺め』 青空文庫
何ぜかと云いますと、私は農業にくらいばかりじゃなく、現在の農業は素人眼にも、抜き差しならぬ集約状態の飽和点に達しているように見受けられるものですから、一ヵ所を改革すれば、全面的に微妙な変化を及ぼしていくのじゃありませんか。
— ――木人夜穿靴去、石女暁冠帽帰(指月禅師) 『夜の靴』 青空文庫
作例 · 標準
溶液が飽和点に達すると、それ以上溶質は溶けない。
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議論は熱を帯び、ついに飽和点に達した。
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彼の怒りは飽和点を超え、爆発してしまった。
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