御足
おあし
名詞
標準
文例 · 用例
「面目ない、われら、ここに、高い貴い処に恋人がおわしてな、雲霧を隔てても、その御足許は動かれぬ。
— 泉鏡花 『伯爵の釵』 青空文庫
」「それはそれは、御不都合な、つい話に実が入りまして、まあ、とんだ御足を留めましてござります。
— 泉鏡花 『草迷宮』 青空文庫
折角御足労を掛けたんだから」 弓子はズボンの中から百円紙幣を取り出すと、鶴雄の前に置いた。
— 織田作之助 『それでも私は行く』 青空文庫
御足労ねがえませんでしょうか」「すぐ行きましょう」五 小田は五条署からの電話が切れると、すぐ支度をして出掛けた。
— 織田作之助 『それでも私は行く』 青空文庫
「やア、どうも、わざわざ御足労ねがって……」 と、司法主任は小田に番茶をすすめながら、「――実は梶鶴雄のことで、一寸おききしたいんですが……」「はあ。
— 織田作之助 『それでも私は行く』 青空文庫
玄関まで見送って、「夜分冷えますのに、御足労でした」多鶴子はそう言葉を残して、すっとなかへ消えてしまった。
— 織田作之助 『青春の逆説』 青空文庫
そこで歯医者は返事をかいて、「口中をよく拝見した上でないと入れ歯はできないから御足労ながら当地までおいで願いたい」と言ってやった。
— 寺田寅彦 『自由画稿』 青空文庫
「面目ない、われら、此処に、高い貴い処に恋人がおはしてな、雲霧を隔てても、其の御足許は動かれぬ。
— 泉鏡花 『伯爵の釵』 青空文庫