こそすれ
こそすれ
接続詞助詞
標準
and
文例 · 用例
大体何か充ち足りた心なり環境なりがないからだ、といふやうに癇癪まぎれに思つてみることもあるが、仮りにどんな環境が降つて湧いたつて、その変化の当座こそ充ち足りた気持を招来しもこそすれ、慣れてしまへばやつぱりそれなりに暗い時が来るなら来ようといふ風にしか思へないんだ。
— 中原中也 『私の事』 青空文庫
たとえ遊星運動の説明に関する従来の困難がかなりまで除却され、日蝕観測の結果がかなりまで彼の説に有利であっても、それはこの理論の確実性を増しこそすれ、厳密な意味でその絶対唯一性を決定するに充分なものであるとはにわかには信じられない。
— 寺田寅彦 『相対性原理側面観』 青空文庫
だからわたしは今はもう、お前達に感謝こそすれ、仇敵と思う心は毛頭もない筈ではないか。
— 岡本かの子 『阿難と呪術師の娘』 青空文庫
彼等は自らの生活の為、泣き惑ひ、悶えあがきこそすれ、それがこの事件と何の連絡があらう。
— 平出修 『逆徒』 青空文庫
戯にともづなの舫を解いて、木馬のかわりにぐらぐらと動かしても、縦横に揺れこそすれ、洲走りに砂を辷って、水に攫われるような憂はない。
— 泉鏡花 『浮舟』 青空文庫
望みこそすれ、嫌いも避けもしないのだけれど、不思議に洗面所の開け放しばかり気になった。
— 泉鏡花 『眉かくしの霊』 青空文庫
(合掌しつつ和歌を口ずさむ)あひがたき教へを受けて渇仰の、 かうべはこゝに残りこそすれ』(衆僧経の諷誦の声にて、舞台一同合掌礼拝。
— 岡本かの子 『取返し物語』 青空文庫
真の性質よりするも、美術としての舞蹈は、寧ろ喜劇に限りて或度に於て有用とするを得べきも、悲劇には破壊こそすれ、一の用をなすべきを認めず。
— 北村透谷 『劇詩の前途如何』 青空文庫
作例 · 標準
彼の意見には賛成こそすれ、反対する理由はどこにも見当たらない。
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健康のために野菜を多く摂ることは、体に良い影響こそすれ、害になることはない。
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今回のプロジェクトの成功は、チームの士気を高めこそすれ、決して無駄な努力ではなかったはずだ。
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