練り塀
ねりべい
名詞
標準
文例 · 用例
杉の生垣をめぐると突き当たりの煉塀の上に百日紅が碧の空に映じていて、壁はほとんど蔦で埋もれている。
— 国木田独歩 『河霧』 青空文庫
豊吉は物に襲われたように四辺をきょろきょろと見まわして、急いで煉塀の角を曲がった。
— 国木田独歩 『河霧』 青空文庫
お光がまた幼かった頃、終日を野に出て労働して日が海に没してしまう頃村の入口へ帰って来た百姓達の群が、自分達の泥まみれの仕事着も饑じい空腹も忘れ果てたように、白壁の煉塀を廻らした宏壮な北野家の邸を仰いでいるのをよく見た。
— 地に潜むもの 『地上』 青空文庫