余割
よかつ
名詞
標準
cosecant
文例 · 用例
さうあるべきがよかつたかも知れない多くの元気な顔たちの中に、私は容易におまへを見付ける。
— 中原中也 『疲れやつれた美しい顔』 青空文庫
「西部劇通信」だの「ゼーロン」だのを書いた昭和五年の頃は、彼の返り咲きの観があつたし、評判がよかつたのであるが、あの頃のものよりも、それから暫く後に書いた、水車小屋の壁に凭れて月の明りで手紙を読む短篇なぞの方が、遙かに牧野さんらしいものであると思はれる。
— 中原中也 『思ひ出す牧野信一』 青空文庫
それで彼は、その現識を、出来るだけ直接に表白出来さへすればよかつたのです。
— 中原中也 『宮沢賢治の詩』 青空文庫
(ペンを擱いて向き直る)女 恰度よかつたわね。
— 中原中也 『夢』 青空文庫
――(独語つ)何方でもよかつたのに………。
— 中原中也 『夢』 青空文庫
私が枡に足を蹈み込んだばかりに、肥つた四十年配の女が二人、飛び込んで来て、「ああよかつた、端ッこでもあつてこそよございました、もう五分早ければよございました、惜しいことをしました、私は今朝から一服もしません、ええでも一幕見てから一服することにいたしませう」なぞと、イキセキ切つて云ふのであつた。
— 中原中也 『我が生活』 青空文庫
「君と早く、もつと前から知り合ひになればよかつた。
— 萩原朔太郎 『芥川君との交際について』 青空文庫
工合がよかつたら甲府で、ずつと仕事をつづけるつもりなのである。
— 太宰治 『九月十月十一月』 青空文庫