後ろ髪を引かれる
うしろがみをひかれる
表現動詞-一段
標準
to do something with painful reluctance
文例 · 用例
それで後ろ髪を引かれるおもひで、其処を立ち去らうとした時、不図傍らの立札を見ると、白札に鮮やかな墨痕をもつて「学生警鐘」といふ文字が誌されてゐた。
— 牧野信一 『「学生警鐘」と風』 青空文庫
自動車の爆音がしたので、彼はインバネスを着て、あたふたと部屋を出たが、車が走りだしてから、彼は何か後ろ髪を引かれる感じで、この場の気まずさを十分知りながらも、汽車に間に合わないことを半ば心に念じた。
— 徳田秋声 『仮装人物』 青空文庫
潔くここを引き揚げたい気持もしながら、やっぱり思い切りが悪く、後ろ髪を引かれるのであった。
— 徳田秋声 『仮装人物』 青空文庫
本来なら、私事を顧る暇もなくまた、何事によらず、後ろ髪を引かれるやうな状態にあつてはならぬ自分でありながら、事実をいへばこの通りであるから、彼も思案に余るのである。
— 岸田國士 『荒天吉日』 青空文庫
彼は、なんとなく後ろ髪を引かれるような気持ちがしましたが、おそるおそる前に向かって、歩き出しました。
— 小川未明 『おおかみと人』 青空文庫
十一 お蓮さまはそれでも、後ろ髪を引かれる思い。
— 日光の巻 『丹下左膳』 青空文庫
渉れ渉れ」 死地へ向って、急いでいるとは知りながら、何か、華々しくさえあって、後ろ髪を引かれるような暗い心地は少しもしないのである。
— 第二分冊 『新書太閤記』 青空文庫
眸で、爺の眸をなだめ、そして後ろ髪を引かれるように奥へかくれた。
— 帝獄帖 『私本太平記』 青空文庫
作例 · 標準
例句