欣幸
きんこう
名詞
標準
文例 · 用例
「小虫、微貝の臣等……」「欣幸、慶福。
— 泉鏡花 『妖魔の辻占』 青空文庫
まことに、――欣幸の至りに堪えない。
— 芥川龍之介 『侏儒の言葉』 青空文庫
寛大な西洋人に迎へられたことを両氏の為に欣幸とし、偏狭な日本人に却けられたことをクロオデル大使の為に遺憾とするのである。
— 芥川龍之介 『続野人生計事』 青空文庫
まことに、――欣幸の至りに堪へない。
— 芥川龍之介 『侏儒の言葉』 青空文庫
講座の講義として、質疑応答を除きかゝる現象を呈したことは、偏へに本講座の権威を裏書するものとして、私自身甚だ欣幸に堪へない。
— 久米正雄 『「私」小説と「心境」小説』 青空文庫
「いや、お目にかかれて甚だ欣幸ですじゃ」と彼ははじめた、「じゃが、あんたの御良人は怪しからん人物ですな。
— АННА НА ШЕЕ 『頸の上のアンナ』 青空文庫
「営即営星は※惑即火星なり」としてはいかがでしょう これはまことに啓蒙の文であるのみならず、あまつさえ同君快諾の下にこの拙著のページを飾り得たことを欣幸とする次第だ。
— 牧野富太郎 『植物一日一題』 青空文庫
近頃そこらあたりに、いくつとなくごろごろして居る禅寺の坊さんに対する嫌悪の念、又その中に二、三今尚古風を標榜して居らる禅僧に対する欣幸の念、この二つの正反対の感じが、わしら俗人どもの胸に往来するのは、単に保守主義に対する審美感より出るのではないかも知れぬ。
— ――禅僧の友人に与う―― 『僧堂教育論』 青空文庫