霊化
れいか
名詞
標準
文例 · 用例
理想主義の生んだ「意気地」によって媚態が霊化されていることが「いき」の特色である。
— 九鬼周造 『「いき」の構造』 青空文庫
「いき」が霊化された媚態である限り、「いき」な姿は細っそりしていなくてはならぬ。
— 九鬼周造 『「いき」の構造』 青空文庫
その結果として、理想主義を予想する「意気地」が、媚態をその全延長に亙って霊化して、特殊の存在様態を構成する場合はほとんど見ることができない。
— 九鬼周造 『「いき」の構造』 青空文庫
二十八のフランシスは何所といって際立って人眼を引くような容貌を持っていなかったが、祈祷と、断食と、労働のためにやつれた姿は、霊化した彼れの心をそのまま写し出していた。
— 有島武郎 『クララの出家』 青空文庫
闇にとざされた森は霊化したもののやうにさゆらぎもせず、厖大な陰影を投げてゐる。
— VECHERA NA HUTORE BLIZ DIKANIKI 『ディカーニカ近郷夜話 前篇』 青空文庫
勿論女性に対する愛重といっても、現わされる形は多様で決して中世の騎士的崇拝、または宗教的霊化に限っていない。
— 宮本百合子 『わからないこと』 青空文庫
腕の力、筋肉的な力などと云うものが、不思議に霊化されて居る云い難い優美さがあるではないか。
— 一九二三年(大正十二年) 『日記』 青空文庫
私は長々と、だるが行路死人の魂魄から精霊化して、遂にはひだる神とまで称せられる様になつた道筋を暗示して来た。
— 折口信夫 『餓鬼阿弥蘇生譚』 青空文庫