遅神
おそかみ
名詞
標準
文例 · 用例
ただ稲荷は保食神の腹中に稲生りしよりの「いなり」で、御饌津神であるその御饌津より「けつね」即ち狐が持出されたまでで、大黒様(太名牟遅神)に鼠よりも縁は遠い話である。
— 幸田露伴 『魔法修行者』 青空文庫
その八代目のお孫さまのお子さまに、大国主神、またの名を大穴牟遅神とおっしゃるりっぱな神さまがお生まれになりました。
— 鈴木三重吉 『古事記物語』 青空文庫
『古事記』は次に記して曰く、次に国|稚く浮脂の如くにして、海月なす漂える時に、葦牙の如く、萌え騰れる物に因て、成りませる神の名は、宇麻志葦牙彦遅神、次に天之常立神。
— 高木敏雄 『比較神話学』 青空文庫
而して、此啓発の最初の原理を神格化して、葦牙彦遅神と云い、其の活動の状をば、有象の文字を以て描写して、葦牙の如く萠え騰れる物に因て云々と云う。
— 高木敏雄 『比較神話学』 青空文庫
第五章 英雄神話第一節 英雄成功神話大国主神、亦の名は大穴牟遅神と申し、亦の名は葦原色許男神と申し、亦の名は八千矛神と申し、亦の名は宇都志国玉神と申す。
— 高木敏雄 『比較神話学』 青空文庫
爾に其塩乾くままに、其身の皮悉くに風に吹拆えし故に、痛みて泣き伏せれば、最後に来ませる大穴牟遅神、其兎を見て、なぞも汝泣き伏せると問い給うに、兎答申さく、僕游岐島に在りて、此地へ度らまく欲つれども、度らん由無かりし故に、海の和邇を欺きて言いけらく、吾と汝と族の多き少きを競べてん。
— 高木敏雄 『比較神話学』 青空文庫
是に大穴牟遅神、其兎に教え給わく今とく此|水門に往きて、水以て汝が身を洗い、即ち其水門の蒲黄を取りて、其上に輾転てば、汝が身もとの膚のごと、必ず癒えなん者ぞと教え給いしき。
— 高木敏雄 『比較神話学』 青空文庫
故其兎大穴牟遅神に申さく、此八十神は、必ず八上比売を得給わじ。
— 高木敏雄 『比較神話学』 青空文庫