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荘太

そうた
名詞
1
標準
文例 · 用例
小栗判官、頼光の大江山鬼退治、阿波の鳴戸、三荘太夫の鋸引き、そういったようなものの陰惨にグロテスクな映画がおびえた空想の闇に浮き上がり、しゃがれ声をふりしぼるからくり師の歌がカンテラのすすとともに乱れ合っていたころの話である。
寺田寅彦 青衣童女像 青空文庫
津村正恭の『譚海』二に、丹後の由良の湊に逆沓という故事あり、つれ王丸という冠者、三荘太夫が許を逃れて京へ登る時に、雪中に沓を跡になし穿きて逃れたる故、雪に附ける足跡奥の方へ行けるように見えしかば、追手の者奥の方を尋ね求めし故、遁れて京へ入る事を得たりという。
犬に関する伝説 十二支考 青空文庫
火野氏が『中央公論』七月号に発表している「土鈴」は『改造』の「神話」よりずっとテーマとして高い複雑な人間交渉のモメントが捉えられているのだが、ここでも作者は息子の荘太郎は従において、代官神川平助を中心においている。
宮本百合子 作品の主人公と心理の翳 青空文庫
その父の仕事を支持しながら、そのやりかたには、人間的に反撥する荘太郎を中心においたとしたら、この一篇の小説が、どう変化しただろう。
宮本百合子 作品の主人公と心理の翳 青空文庫
主人公が父平助でなくて息子荘太郎であるということからは、作者が平助の側からその心理を叙しているよりもさらに描写に骨の折れる動的な葛藤、摩擦、若き精神の懊悩が小説の世界へ溢れでてくる。
宮本百合子 作品の主人公と心理の翳 青空文庫
悲劇の最後で、失われる命が父平助のものであるにしろ、他のものたちのものであるにしろ、荘太郎がその小説で主人公であるとそうでないとでは全くちがうし、まして荘太郎の生命が直接そこにかかわるなら、悲劇の性格は一層の奥ゆきを持たざるを得ないであろう。
宮本百合子 作品の主人公と心理の翳 青空文庫
作者はテーマのこのような二重の展開の可能のかくされている若き荘太郎を主人公とすることをさけた。
宮本百合子 作品の主人公と心理の翳 青空文庫
僕の長男が彼女のお腹にいる時、木村荘太とのイキサツを書いたもので、荘太君はその時「索引」というやはりながい小説を書いた。
辻潤 ふもれすく 青空文庫