押競
おしくら
名詞
標準
文例 · 用例
春の日永に生欠伸で鼻の下を伸している、四辻の飴屋の前に、押競饅頭で集った。
— 泉鏡花 『日本橋』 青空文庫
然し今日は大変|貴方のお世話になりまして、お蔭様で私も……」「あれ、飛んでもない事を有仰います」 貴婦人はその無名指より繍眼児の押競を片截にせる黄金の指環を抜取りて、懐紙に包みたるを、「失礼ですが、これはお礼のお証に」 静緒は驚き怖れたるなり。
— 尾崎紅葉 『金色夜叉』 青空文庫
葉子は絶えず何か話していたが、人気の少ない場所へ来ると、どうかした拍子に加世子の噂が出て、それから彼女は押しくら饅頭をしながら、庸三を冷やかしづめだったが、その言葉のなかには、今まで家庭に埋もれていた彼には、ぴんと来るような若い時代らしい感覚も閃めいていた。
— 徳田秋声 『仮装人物』 青空文庫
自動車に轢かれたり、牛の角を捉まえて押しくらをしたり、石ころを噛み割ったり、錻力を引裂いたりする片手間に、振袖を着た小娘に化けて……笑っちゃいけない、これでも鬚を剃ると惚れ惚れするような優男だぞ……手品の手伝いみたいなものを遣っているうちに、困った事が出来た。
— 夢野久作 『超人鬚野博士』 青空文庫
よく見ると目の一つしかないのや、口のまるでないのや、鼻の欠けたのや、それはそれは何ともいえない気味の悪い顔をした、いろいろな化け物が押しくらをしておりました。
— 楠山正雄 『瘤とり』 青空文庫
押しくらまんぢゆう押しくらまんぢゆうぎゆう ぎゆう ぎゆう。
— 童謠集 『歌時計』 青空文庫
押しくらまんぢゆうぎゆう ぎゆう ぎゆう。
— 童謠集 『歌時計』 青空文庫
この奇妙なものは、バケツの中で、たがいに押しくらまんじゅうをして、バケツのまわりに頭をつけています。
— 小川未明 『真昼のお化け』 青空文庫