先の先
せんのせん
表現名詞
標準
striking just before one's opponent makes a move
文例 · 用例
そして困ったことでもあった時、相談をしかけたら、すぐてきぱき始末をつけてくれそうだけれども、その先の先がどう変ってゆくのか、渡瀬さん自身でさえ無頓着でいるようにも見える。
— 有島武郎 『星座』 青空文庫
けれども、現実的にも現実な世の中にこんな先の先まで掻い潜った無益な失望をしている人間があるであろうか。
— 岡本かの子 『唇草』 青空文庫
余は一朝暴風が此平靜な海を吹き亂して雲と相接して居る水平線の先の先から煽り立てゝ來る激浪が此の大箱の懸崖に吼えたけびてしぶきのとばしりが此の青芝へ氷雨の如く打ちかゝる時に牡鹿が角を振り立てゝ此岬に突つ立つ所を想像して見た。
— 長塚節 『鉛筆日抄』 青空文庫
けれどもお前はじめ五人の子を持ってみると、親の心は奇妙なもので先の先まで案じられてならんのだ。
— 有島武郎 『親子』 青空文庫
もつと先の先にその縁り起つて来る原始的本体があるのである。
— 田山録弥 『くつは虫』 青空文庫
というのは、ふたりのあとを追っかけるようにして、もう一組みの駕籠が同じ仁光寺の門前へ止まったと思われましたが、中から降り立った人の姿をみると、意外やそれはつい先の先まで木魚庵に居合わした同心主席の、あばたの敬四郎とその配下だったからです。
— 村正騒動 『右門捕物帖』 青空文庫
おらにゃあのもぐら野郎がどこへ消えたかわからねえが、だんなにゃ先の先までもう見通しがついているとみえらあ。
— 毒色のくちびる 『右門捕物帖』 青空文庫
あの人はあなたも御承知の通り、私の從姉に當る女の再縁した先の先妻の一人子でした。
— ――ある妻の手紙―― 『道』 青空文庫
作例 · 標準
剣道では、相手の動き出しの瞬間に打つ「**先の先**」の技が重要視される。
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この勝負は、まさに**先の先**を制した者が勝利を掴んだ。
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「**先の先**で相手を打ち破るには、並々ならぬ集中力が必要だ」と、師匠は弟子に説いた。
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