耽念
耽念
名詞
標準
文例 · 用例
」 次の晩彼は、Bの家に寄つてBの妹のF子から、麻雀の遊び法を、他の者が迷惑さうな顔を示した程耽念に説明されたが、どうしても覚えられなかつた。
— 牧野信一 『昔の歌留多』 青空文庫
それを二三枚|宛、耽念に塩煎餠をあぶるやうに遠火で乾した。
— 牧野信一 『昔の歌留多』 青空文庫
母は、昔から耽念に日記をつけてゐる。
— 牧野信一 『冬の風鈴』 青空文庫
居睡りをしながら薙刀を振つてゐる見たいな格構で、極くゆるやかに鳥の脚を払ふ、それると翼を叩く、風をおくつて鳥の向きをかへる、――そんな動作を追手は鳥からずつと隔りを置いて耽念に繰り返しながら、だんだんと鳥屋に近づかしめるのであつた。
— 牧野信一 『鶴がゐた家』 青空文庫
古い浪曼的な幾つかの英詩を探し出して、耽念にこれを翻訳して、そして厚い紙に綺麗に清書して。
— 牧野信一 『鏡地獄』 青空文庫
私は、それと知るやいなや早速人にかくれてそれと同様の書物をとり寄せ、体操がはぢまると全く素知らぬ風を装つて、そつとそれを机の上に開いて、耽念に見並べました。
— 牧野信一 『満里子のこと』 青空文庫
僕は、納屋の天井からとり降すと村境ひの鍛冶屋の工房に赴き、まる二日掛りで耽念な修繕を施した。
— 牧野信一 『写真に添えて』 青空文庫
彼は、しかし、未だ僕が同人雑誌にも小説を書かぬ時分から、どんな片々でもを読まされて、耽念に批評した。
— 牧野信一 『交遊記』 青空文庫