呆れ
あきれ
名詞
標準
文例 · 用例
お酉さまへ諸共にと言ひしを道引違へて我が家の方へと美登利の急ぐに、お前一處には來て呉れないのか、何故其方へ歸つて仕舞ふ、餘りだぜと例の如く甘へてかゝるを振切るやうに物言はず行けば、何の故とも知らねども正太は呆れて追ひすがり袖を止めては怪しがるに、美登利顏のみ打赤めて、何でも無い、と言ふ聲|理由あり。
— 樋口一葉 『たけくらべ』 青空文庫
お酉さまへ諸共にと言ひしを道引違へて我が家の方へと美登利の急ぐに、お前一|處には來て呉れないのか、何故其方へ歸つて仕舞ふ、餘りだぜと例の如く甘へてかゝるを振切るやうに物言はず行けば、何の故とも知らねども正太は呆れて追ひすがり袖を止めては怪しがるに、美登利顏のみ打赤めて、何でも無い、と言ふ聲理由あり。
— 樋口一葉 『たけくらべ』 青空文庫
それを昔は「非營養料理」と罵つて、芥川君に「野蠻だなあ」と呆れられた。
— 萩原朔太郎 『悲しき決鬪』 青空文庫
僕が室生君と喧嘩したのは、自笑軒の料理を「非營養料理」と罵つて芥川君を呆れさせた頃の事だ。
— 萩原朔太郎 『悲しき決鬪』 青空文庫
」 莊子が呆れて叫んだ。
— ――詩壇の議論家に捧ぐ―― 『橋上』 青空文庫
私は自分に呆れ果てゝゐた。
— 有島武郎 『小さき影』 青空文庫
列坐の人々は呆れたやうに口をつぐんだ。
— 有島武郎 『實驗室』 青空文庫
こんな馬鹿げた人間もゐることに何の不思議もないが、こんな人間が文士として通りもする社会といふものは、呆れたものだ。
— 中原中也 『非文学的文士』 青空文庫