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冷やり

ひやり異読 ヒヤリ
副詞-と副詞動詞-サ変
1
標準
(feeling a chill or shiver) suddenly
文例 · 用例
霧はフツ、フツと渦巻く、偃松に白く絡んで、火事場の烟でも立つように、虚空を迷っている、天幕の屋根の筋目から仰ぐと、暗灰色の虚空が壁のように狭くなって、鼻の先に突っ立っている、雨と知りながらも、手を天幕の外へ出すと、壁から浸染み出る小雨に、五本の指が冷やりとする、眼がやっと醒める。
小島烏水 白峰山脈縦断記 青空文庫
お嫁に行けるような、ひとりまえのからだになった時、女は一ばん美しいと志賀直哉の随筆に在ったが、それを読んだとき、志賀氏もずいぶん思い切ったことを言うと冷やりとした。
太宰治 美少女 青空文庫
戦争中にくらべると、警察というものの持っている感じも、随分圭角がとれて来たし、まして、大阪の警察は例えば闇市場の取締り方一つくらべてみても、東京のそれよりもはるかにおとなしいというものの、それでもさすがに何か冷やりとした冷たさは、依然として、失われていない。
織田作之助 夜光虫 青空文庫
剃刀が冷やりと顔に触れた途端に、ドキッと戦慄を感じたが、やがてサクサクと皮膚の上を走って行く快よい感触に、思わず体が堅くなって唇の辺りをたび/\拭い、石鹸と化粧料の匂いのしみこんだ徒弟の手が顔の筋肉をつまみあげるたびに、気の遠くなる想いがした。
織田作之助 青空文庫
剃刀が冷やりと顔に触れたとたん、どきッと戦慄を感じたが、やがてさくさくと皮膚の上を走って行く快い感触に、思わず体が堅くなり、石鹸と化粧料の匂いの沁みこんだ手が顔の筋肉をつまみあげるたびに、体が空を飛び、軽部を想いだした。
織田作之助 青空文庫
時は過ぎてゆく、而して凡てが何時となく伝奇的な美しい幻想の色彩の中に掻き消されて了ふ…… ほつと吐息をして眼を瞑る、剃刀が頬辺に冷やりと辷る……怪しい罪悪の秘密と淫蕩な官能の記憶とが犇々と俺の胸を掻き※る…… も一度逢ひ度い……ハツとして眼を開けた、嘲笑ふやうに鶏頭が光る。
北原白秋 桐の花 青空文庫
剃刀が冷やりと顔に触れた途端、どきッと戦慄を感じたが、やがてさくさくと皮膚の上を走って行く快い感触に、思わず体が堅くなり、石鹸と化粧料の匂いのしみ込んだ手が顔の筋肉をつまみあげるたびに、体が空を飛び、軽部を想い出した。
織田作之助 青春の逆説 青空文庫
旧暦の八月ももう半ば過ぎで、日のうちはまだちっと暑いようですけれども、広い家の隅々や庭の木の蔭などは、昼間でもなんとなく冷やりとして、縁の下では頻りにこおろぎが鳴いていました。
岡本椅堂 子供役者の死 青空文庫
作例 · 標準
氷水に手を入れた瞬間、冷やりとした刺激が指先から伝わってきた。
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背中に冷やりとした水滴が落ちてきて、思わず首をすくめた。
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霧の中から冷やりとした風が吹き、山の天候が急変する予感がした。
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2
標準
with a sudden sense of dread (or fear, etc.)
作例 · 標準
「お前、さっきの電話の内容を聞いていたのか?」と問われ、冷やりとした。
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暗い夜道で背後に誰かの気配を感じ、心臓が冷やりと凍りつく思いだった。
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締め切りを一日勘違いしていたことに気づき、背筋が冷やりとした。
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冷やり(ひやり) — 幻辞.com