戛然
かつぜん
副詞-と形容詞-たる
標準
with a clang
文例 · 用例
石鉄|戛然火花を散らしぬ。
— 泉鏡花 『活人形』 青空文庫
健在なれ、御身等、今若、牛若、生立てよ、と窃に河野の一門を呪って、主税は袂から戛然と音する松の葉を投げて、足|疾くその前を通り過ぎた。
— 泉鏡花 『婦系図』 青空文庫
秋の水は澄み切って、鮎の鰭ほどの曇りもないから、差覗くと、浅い底に、その銀の平打の簪が映って、流が糸のようにかかるごとに、小石と相撃って、戛然として響くかと、伸びつ、縮みつする。
— 泉鏡花 『式部小路』 青空文庫
右手を伸べて、輝くものを戛然と鳴らすよと思う間に、掌より滑る鎖が、やおら畳に落ちんとして、一尺の長さに喰い留められると、余る力を横に抜いて、端につけた柘榴石の飾りと共に、長いものがふらりふらりと二三度揺れる。
— 夏目漱石 『虞美人草』 青空文庫
鼻糜を抜くや戛然たる響きが見物席へ伝わった。
— 佐藤垢石 『越後の闘牛』 青空文庫
そこへ、潮どきを見はからつた小幡氏が、わざと戛然たる靴音を二つ三つ響かせながら、ヴェランダに降りてきた。
— 神西清 『灰色の眼の女』 青空文庫
かの腕輪は再びきらめいて、玉と玉と撃てる音か、戛然と瞬時の響きを起す。
— 夏目漱石 『薤露行』 青空文庫
幸吉が三十年の苦心を重ねて錬磨した技術の精妙さ、急角度旋回の秘法は見事に極って、あっと言う間もなく、怨讐二つの飛行具は、戛然として空中に噛み合ったと見るや、絡み合ったまま、幾百千丈の谷底へ――、キリキリと轉落して行ったのです。
— 野村胡堂 『天保の飛行術』 青空文庫
作例 · 標準
審判の笛が戛然と鳴り響き、試合終了を告げた。
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彼の言葉が戛然として、その場の空気を一変させた。
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古い教会の鐘が、戛然と深夜の街に響き渡った。
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