薄ら寒い
うすらさむい
形容詞
標準
chilly
文例 · 用例
まだ薄ら寒い朝の町を、疲れて膝のがく/\するやうな足を引き摩つて、停車場へ出掛けた。
— DIE FLUCHT 『駆落』 青空文庫
その星の光を仰いでうっとりと突っ立っているうちに、薄ら寒い春の夜風が肌にしみて、彼は急に死ぬのが恐ろしくなった。
— 帯取りの池 『半七捕物帳』 青空文庫
……で、薄ら寒いか両袖を身震いして引合わせたが、肩が裂けるか、と振舞は激しく、風采は華奢に見えた。
— 泉鏡花 『日本橋』 青空文庫
――今日は梅雨の雨が、朝から降つて薄ら寒い。
— 泉鏡太郎 『祭のこと』 青空文庫
道理で、さっきから薄ら寒いと思った。
— 岡本綺堂 『影』 青空文庫
薄ら寒い夏の朝である。
— 太宰治 『女の決闘』 青空文庫
夏の初めではあるけれども、夜の此の時分に成ると薄ら寒いのに、細君の出は縞のフランネルに絲織の羽織、素足に蹈臺を俯着けて居る、語を換へて謂へば、高い駒下駄を穿いたので、悉しく言へば泥ぽツくり。
— 泉鏡花 『山の手小景』 青空文庫
宵寐をするにも余り早い、一風呂浴びた後……を、ぶらりと二人連で山路へ出て見たのが、丁ど……狐の穴には灯は点かぬが、猿の店には燈の点く時分、何となく薄ら寒い、其処等の霞も、遠山の雪の影が射すやうで、夕餉の煙が物寂しう谷へ落る。
— 泉鏡太郎 『神鑿』 青空文庫
作例 · 標準
例句