皮張り
かわばり
名詞
標準
文例 · 用例
青唐草の被帛をかけた圓卓子が中央に、窓寄りの煖爐の周圍には、皮張りの椅子が三四脚。
— 石川啄木 『病院の窓』 青空文庫
青唐草の被帛をかけた円卓子が中央に、窓寄りの暖炉の周囲には、皮張りの椅子が三四脚。
— 石川啄木 『病院の窓』 青空文庫
これは私の寄贈に関はる自動オルガンで、銀泥に朱の馬鞭草と、金色の凌霄花を鍍金した総鞣皮張りの小箱であるが、殊の他に大きな音響を発するので、メイ子は帰館の時も忘れて眠りほうけてしまう酔漢達の夢を呼び醒すためのコーリング・ベルの代用に使つてゐた。
— 牧野信一 『酒盗人』 青空文庫
こう声に出して呟くと、またも懐中へ手を入れたが、掌の中へ隠れるほどにも、小さい長方形の揉み皮張りの、小箱を取り出して膝の上へ置いた。
— 国枝史郎 『生死卍巴』 青空文庫
西洋間の皮張りの長椅子によっかかって、目の下にくらいかげをつくってHはうたたねをして居た。
— 宮本百合子 『千世子』 青空文庫
寝台の頭と直角に壁をふさいでいるもう一つの寝台兼用の皮張り大型ディヴァンに素子がかけ、ディヴァンに向ってその室の幅いっぱいの長テーブルのこっち側の椅子に伸子が横向きにかけていた。
— 宮本百合子 『道標』 青空文庫
部屋の方にはただ二脚の椅子と、ぼろぼろに裂けた模造皮張りの長椅子と、その前になんのおおいもない台所用らしい白木の松の古いテーブルが据えられているばかりだった。
— フョードル・ミハイロヴィッチ・ドストエフスキー 『罪と罰』 青空文庫
」そして、こちらが彼自身のよりもっとひどい、模造皮張りのトルコ式|長椅子に、どっかり身を投げ出したとき、ラズーミヒンはふいと客が病気なのに気がついた。
— フョードル・ミハイロヴィッチ・ドストエフスキー 『罪と罰』 青空文庫