鬼面
きめん
名詞
標準
mask of a devil
文例 · 用例
何か華やかな美しい音樂の快速調の流れが、見る人を石に化したといふゴルゴンの鬼面――的なものを差しつけられて、あんな色彩やあんなヴオリウムに凝り固まつたといふ風に果物は竝んでゐる。
— 梶井基次郎 『檸檬』 青空文庫
何か華やかな美しい音楽の快速調の流れが、見る人を石に化したというゴルゴンの鬼面――的なものを差しつけられて、あんな色彩やあんなヴォリウムに凝り固まったというふうに果物は並んでいる。
— 梶井基次郎 『檸檬』 青空文庫
性質はまじめな、たいへん厳格で律儀なものをさえ、どこかに隠し持っていましたが、それでも趣味として、むかしフランスに流行したとかいう粋紳士風、または鬼面毒笑風を信奉している様子らしく、むやみやたらに人を軽蔑し、孤高を装って居りました。
— 太宰治 『兄たち』 青空文庫
|風の神と思ひこらして大袋をかついだ鬼面の大男は、居酒屋の権太郎ではないか。
— 牧野信一 『馬上の春』 青空文庫
かかる詐欺が行わるべしとは今の人に受け取れぬが、『義残後覚』七、太郎次てふ大力の男が鬼面を冒り、鳥羽の作り道で行客を脅かし追剥するを、松重岩之丞が斫り露わす条、『石田軍記』三、加賀野江弥八が平らげた伊吹の山賊鬼装して近郷を却かした話などを参ずるに、迷信強い世にはあり得べき事だ。
— 猴に関する伝説 『十二支考』 青空文庫
しかし維摩の態度に何処か洞※の方便を以て或は鬼面の方便に位置して、声聞縁覚に対したやうな形がある。
— 田山録弥 『生滅の心理』 青空文庫
ふりさけみれば、鐵材を網に組みたる橋梁の、虚空に躍りて架るあり、石あり、柱あり、ゴルゴンの鬼面これを飾る。
— 上田敏 『牧羊神』 青空文庫
嘗て純文学の精神の守護であった芸術性はとんぼ返りをうって、鬼面人を脅かす類のものに転化したのである。
— 宮本百合子 『文学精神と批判精神』 青空文庫
作例 · 標準
祭りの屋台で、子供が楽しそうに鬼面を選んでいた。
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舞台俳優が鬼面をかぶり、迫力ある演技を見せた。
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古い寺には、いかにも厳めしい鬼面が飾られている。
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