心火
しんか
名詞
標準
文例 · 用例
入費は、町中持合いとした処で、半ば白痴で――たといそれが、実家と言う時、魔の魂が入替るとは言え――半ば狂人であるものを、肝心火の元の用心は何とする。
— 泉鏡花 『茸の舞姫』 青空文庫
(黒髪のその呪詛の火を払い消さんとするや、かえって青き火、幣に移りて、めらめらと燃上り、心火と業火と、もの凄く立累る)やあ、消せ、消せ、悪火を消せ、悪火を消せ。
— 泉鏡花 『多神教』 青空文庫
結局は何もかも滅びて行くのに、永遠な灰色の沈黙の中にくずれ込んでしまうのに、目前の貪婪に心火の限りを燃やして、餓鬼同様に命をかみ合うとはなんというあさましい心だろう。
— 有島武郎 『或る女』 青空文庫
その時法水は、ただそれらしい符合に打たれただけで、やがて心火にめぐりはじめる、片輪車のことなどは毛ほども知らなかったのである。
— 小栗虫太郎 『人魚謎お岩殺し』 青空文庫
「産後に死んだ女房子の、せめて未来を」 するとかけた水が心火になって燃え、其の中からお岩の嬰児を抱いた姿があらわれた。
— 田中貢太郎 『南北の東海道四谷怪談』 青空文庫
それだから私は実に心配で、心火なら可いけれど、なかなか心火どころの洒落た沙汰ぢやありはしません。
— 尾崎紅葉 『金色夜叉』 青空文庫
この中心火の周囲を地球、太陰、太陽及び諸遊星が運行している。
— スワンテ・アウグスト・アーレニウス Svante August Arrhenius 『宇宙の始まり』 青空文庫
地球は円いもので、中心火のまわりを一日に一周する――すなわちどういう風にかとにかく自身の軸のまわりに二四時間に一回転する。
— スワンテ・アウグスト・アーレニウス Svante August Arrhenius 『宇宙の始まり』 青空文庫