移庁
いちょう
名詞
標準
文例 · 用例
それ以来県官は松山の士民を頗る疑惑する事になり、今治の方に親しみと便利を感じて遂に移庁するに至ったものらしい。
— 内藤鳴雪 『鳴雪自叙伝』 青空文庫
されどまだ坐を定めた者はなく、向って右側のまんなか所の、杉を磨いた丸柱の前に団まって、移庁論の影弁慶が、南部だとか北部だとか、鮭の鑑定でもないことを云って居るのがあれば、その後を環る椽の欄干に凭れかゝって、万治|以来話でも位置の知れた両国橋を、あすこですなと新しそうに指さして居るのもある。
— 斎藤緑雨 『油地獄』 青空文庫