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飲みさし

のみさし
名詞
1
標準
文例 · 用例
」 と割膝に跪坐って、飲みさしの茶の冷えたのを、茶碗に傾け、ざぶりと土間へ、「一ツこいつへ注いでおくんな、その方がお前さんも手数が要らない。
泉鏡花 歌行燈 青空文庫
」マダムは、僕のお茶の飲みさしを庭に捨てて、代りをいれた。
太宰治 彼は昔の彼ならず 青空文庫
杯は一個横になって、飲みさしが流れていた。
泉鏡花 湯島詣 青空文庫
その枕もとには三鞭酒のびんが本式に氷の中につけてあって、飲みさしのコップや、華奢な紙入れや、かのオリーヴ色の包み物を、しごきの赤が火の蛇のように取り巻いて、その端が指輪の二つはまった大理石のような葉子の手にもてあそばれていた。
有島武郎 或る女 青空文庫
そこで据わろうと思うと半分ばかり飲みさしてあった茶碗をひっくり返した。
森鴎外 青年 青空文庫
さて飲みさしの烟草を銜へて考へた。
森鴎外 魔睡 青空文庫
博士は暫く長くなつてゐる中に、午後から常にない感動を受けた頭に疲労を感じたので、飲みさしの烟草を棄てて目を瞑つた。
森鴎外 魔睡 青空文庫
鴻池の主人は飲みさしの盃を取り上げながら言つた。
大正六(一九一七)年 茶話 青空文庫