法敵
ほうてき
名詞
標準
文例 · 用例
その法敵も多く竜の性質形体を帯びた物だった(『エンサイクロペジア・ブリタンニカ』巻三)。
— 田原藤太竜宮入りの話 『十二支考』 青空文庫
第三図は、この法敵とキリストと闘うところだ。
— 田原藤太竜宮入りの話 『十二支考』 青空文庫
またそれに次いで大流行だった如安法王の伝というは、九世紀に若僧と掛落した男装の女が大学者となって、ついにレオ四世に嗣いで、ローマ法王となり、全く男と化けて世を欺きいた内、従僕の子を姙みし天罰で、あろう事か街の上に産み落したその場で死に、その子は世界終る時|出づべき法敵として魔が取り去ったそうだ。
— 田原藤太竜宮入りの話 『十二支考』 青空文庫
初め基督生れて正法大に興らんとした際邪鬼輩失業難を憂ひ相謀つて一の法敵を誕生せしめ大に邪道を張るに決し、英國の一富豪に禍を降し、先づ母をして其獨り息子を鬼と罵らしめて眠中其子を殺すと、母は悔ひて縊死し父も悲んで悶死した。
— 南方熊楠 『人柱の話』 青空文庫
伊尸耆利山で法敵に襲われ、石子責めに逢って殺された、目蓮尊者に比べてはこの身の殉教は数にも入らぬ。
— 国枝史郎 『神州纐纈城』 青空文庫
今度こそ逃がさず追い詰めて、息の根を止めるでございましょう」 狂信者の群を見廻したが、「向こうへ逃げて行くあの男こそ、我々にとっては無二の敵、教法を妨げる法敵でござる。
— 国枝史郎 『前記天満焼』 青空文庫
僧三 法然聖人御入滅後法敵多き浄土門を一身に引き受けて今日の御繁盛をきたしましたのは、まったくお師匠様のお徳でございます。
— 倉田百三 『出家とその弟子』 青空文庫
その時お師匠様御近侍の若僧が遊女をめとったとあっては、法敵の攻撃に乗ずる口実ともなります。
— 倉田百三 『出家とその弟子』 青空文庫