千紫万紅
せんしばんこう
名詞
標準
multitude of colors
文例 · 用例
(ぞろぞろぞろぞろ、思念の行列、千紫万紅百面億態)一箇条つかんでノオトしている間に三十倍四十倍、百千ほども言葉を逃がす。
— 太宰治 『虚構の春』 青空文庫
『君たちのやうな熱心家の為めにこしらへた雑誌だから、それに入会したまへ』かう言つて、『千紫万紅』といふ雑誌の成規を添へてよこした。
— 田山録弥 『紅葉山人訪問記』 青空文庫
しかもみな彩色の新版であるから、いわゆる千紫万紅の絢爛をきわめたもので、眼も綾というのはまったく此の事であった。
— 岡本綺堂 『綺堂むかし語り』 青空文庫
本年も四月の初めに、何の花だか遠目でよくは分らなかったが、赤い色の大きなのが咲きそめて、今はもう、石竹、なでしこの類が千紫万紅を競うている。
— 大杉栄 『獄中消息』 青空文庫
花、花、花だ、満目の花だ、歩々みな花だ、『見るところ花にあらざるはなし』『触目皆花』である、南国の春では、千紫万紅といふ漢語が、形容詞ではなくて実感だ。
— 種田山頭火 『行乞記』 青空文庫
織り物をするところでは、輸出向きのタフタのようなものを、動力をつかった沢山の機で織っているのですが、ここは千紫万紅色とりどりに美しい布の洪水です。
— ――栃木の女囚刑務所を訪ねて 『新生の門』 青空文庫
然れども文化初年長崎赴任の後|駿河台に移り住みし頃より再び文壇に接近し『南畝帖千紫万紅』『南畝|莠言』等の出板を見るに至れり。
— 永井荷風 『江戸芸術論』 青空文庫
「繚乱」と云う言葉や、「千紫万紅」と云う言葉は、春の野の花を形容したものであろうが、ここのは秋のトーンであるところの「黄」を基調にした相違があるだけで、色彩の変化に富むことはおそらく春の野に劣るまい。
— 谷崎潤一郎 『吉野葛』 青空文庫
作例 · 標準
秋の山々は、千紫万紅の錦を纏い、息をのむほど美しかった。
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美術館で見た抽象画は、千紫万紅の色彩が躍動しており、見る者を魅了した。
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「わあ、この花畑は千紫万紅だね!どれも綺麗!」と子供は目を輝かせた。
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