一吹き
ひとふき
名詞
標準
blast
文例 · 用例
響に応じて、コロコロと行ったが、こっちは一吹きで控えたのに、先方は発奮んだと見えて、コロコロコロ。
— 泉鏡花 『婦系図』 青空文庫
南の外輪山を越したり峡間を抜けて吹いて来る風は、一吹き毎に無形の拳となり、霧の塊を湖面へ向けて投げつけます。
— 岡本かの子 『生々流転』 青空文庫
私どもはその台風がすっかりおそってこないうちに帆索をゆるめておきましたが、最初の一吹きで、二本の檣は鋸でひき切ったように折れて海へとばされました。
— A DESCENT INTO THE MAELSTROM 『メールストロムの旋渦』 青空文庫
中庭の樹々は一吹毎に悲鳴をあげて伏し靡き、可憐な木槿の白花は既に嵐の一吹きで散り失せ、松樹の太い根もゆらいで傾いた。
— 鷹野つぎ 『窓』 青空文庫
印象の絵の裡で、村井銀行の横手を軽快な仏蘭西風の自動車が駛り去り、西川布団店の赤い幟が静にはためき、一吹きすがすがしい微風が、東京の大路を貫いて吹き過る。
— 宮本百合子 『心の河』 青空文庫
房は、一吹き荒れる毎にどーっと塵埃を吹きつけ、ガタガタ鳴る露台の硝子の面を靄でもかかるように曇らして行く風勢を眺めていた。
— 宮本百合子 『氷蔵の二階』 青空文庫
6800が一七五ドル程度で販売されていた当時、同じくコンピューターらしい構造を持ちながらたった二五ドルで手に入る6502の登場は、ウォズニアックに絶好の追い風の一吹きを思わせた。
— 富田倫生 『パソコン創世記』 青空文庫
月の良い夜など明笛の音が聞えて来ると、あれ加藤の小父さんだよと子供の云うのを聞き、私も一緒に明治時代の歌を一吹き吹きたくなったものである。
— 横光利一 『睡蓮』 青空文庫
作例 · 標準
強い風が一吹きして、帽子が飛ばされた。
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魔法使いが呪文を唱えると、一吹きで炎が消えた。
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冷たい風が一吹き、窓から部屋に入り込んできた。
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