御見舞い
おみまい
名詞
標準
文例 · 用例
暑中の御見舞いを兼ね、いささか老生日頃の愚衷など可申述候。
— 太宰治 『不審庵』 青空文庫
片腹痛い真似を致さば、こやつでプツリ御見舞い申すぞ」 咄嗟にそこの長押から短槍はずし取って青江流手練れの位取りに構えながら威嚇したのは、九十一の老神官の沼田正守です。
— 日光に現れた退屈男 『旗本退屈男 第八話』 青空文庫
何はともあれトックにも御見舞い伺わねばならぬ処へ、こげな御念の入りました御挨拶を受けましては、床の下へ這い込みたいくらいで……生憎、床の下が御座いませんが……」 半三郎は静かに顔を上げた。
— ――博多名物非人探偵 『狂歌師赤猪口兵衛』 青空文庫
御見舞いに来んのあたりまえじゃないの……あたし、黒ちゃんが可哀そうだし、それに――」 その最後の言葉は、口の中で消えてしまったけれど、それでも充分意味が解った。
— 蘭郁二郎 『夢鬼』 青空文庫
実は昨日、同君を病床に御見舞い申上げ候ところ、小生に対し言語道断の無礼を働かれたるが故に御座候。
— フョードル・ミハイロヴィッチ・ドストエフスキー 『罪と罰』 青空文庫
私は白い敷布と、枕下のガーベラ(これはあの未亡人の御見舞いだということを母からきいた)と自分の体とがまるで不調和のように感じた。
— 久坂葉子 『灰色の記憶』 青空文庫
と、胸を躍らせていた夫人には、ついに一言の御見舞いの言葉も下さらなかったのであった。
— 橘外男 『グリュックスブルグ王室異聞』 青空文庫
けれども、「もう僕は君をお見舞いに行けなくなった」というお言葉には賛成いたしかねます。
— 太宰治 『パンドラの匣』 青空文庫