奇しくも
くしくも
副詞頻度ランク #27331 · 青空 32 例
標準
strangely
文例 · 用例
人の世の果敢無さ、久遠の涅槃、その架け橋に、わたしは奇しくも憩い度い……さあ、もう何も言わないでね。
— 岡本かの子 『或る秋の紫式部』 青空文庫
「既報“人生紙芝居”の相手役秋山八郎君の居所が奇しくも本紙記事が機縁となって判明した。
— 織田作之助 『アド・バルーン』 青空文庫
然るに恋愛なる一物のみは能く彼の厭世家の呻吟する胸奥に忍び入る秘訣を有し、奇しくも彼をして多少の希望を起さしむる者なり。
— 北村透谷 『厭世詩家と女性』 青空文庫
余は二作を読み了りける後、奇しくも実想相分るゝ二大家の作に同致の跡瞭然見る可き者あるを認めぬ。
— 北村透谷 『「伽羅枕」及び「新葉末集」』 青空文庫
奇しくもあざなはれたるわが運命かな。
— 高山樗牛 『清見寺の鐘聲』 青空文庫
その上この文を草している今日は又奇しくも母が愈々掘り返しをはじめましたと云って来た。
— 金史良 『故郷を想う』 青空文庫
音そのものが既におのれの反響のなかに悲哀と寂莫の声を聴きながら、奇しくもそれに耳傾けてゐる。
— VECHERA NA HUTORE BLIZ DIKANIKI 『ディカーニカ近郷夜話 前篇』 青空文庫
けれど天空は息づいてをり、万象が奇しくも、荘厳である。
— VECHERA NA HUTORE BLIZ DIKANIKI 『ディカーニカ近郷夜話 前篇』 青空文庫