訐
訐
名詞
標準
文例 · 用例
須田は政宗が米沢を去った後に氏郷の方へ来て、政宗の秘を訐いた者となって居る。
— 幸田露伴 『蒲生氏郷』 青空文庫
直を好んで学問を好まなければ、人の悪事を訐いて以って正直とするようになり、縄の両端を絞って厳しくするように、全てに寛容なところが無く、父が羊を盗んだことを告げるような者の類を絞と云う。
— 幸田露伴 『悦楽(現代訳)』 青空文庫
わが祕事は訐かれたり。
— IMPROVISATOREN 『即興詩人』 青空文庫
その上自分の心中の私を去ることを難んずる人程|却つて他人の意中の私を訐くに敏なるものである。
— 森鴎外 『大塩平八郎』 青空文庫
発売禁止の処分だけは、役人が訐いて申し立てるのだが、政府が自然主義とか個人主義とか云って、文芸に干渉を試みるようになるのは、確かに攻撃的批評の齎した結果である。
— 森鴎外 『青年』 青空文庫
市郎は飽までも科学的に此の怪物の秘密を訐こうと決心したのである。
— 岡本綺堂 『飛騨の怪談』 青空文庫
かう云つたからと云つて、己が何か秘密を訐かうとするだらうだの、小説を書くだらうだのと思ふのは間違である。
— THE MURDERS IN THE RUE MORGUE 『病院横町の殺人犯』 青空文庫
僕の考では人が解釈すべからざる秘密だと思つてゐる廉が、却てその秘密を訐き易くするわけになるのだね。
— THE MURDERS IN THE RUE MORGUE 『病院横町の殺人犯』 青空文庫