髪師
かみし
名詞
標準
文例 · 用例
ある日、私がパリで散髪をしていると理髪師が私に向ってデ・ジャポネー(日本人)は騎兵は要らぬそうですねといった。
— 九鬼周造 『偶然の産んだ駄洒落』 青空文庫
「床屋」が何ゆえに理髪師であるか不思議である。
— 寺田寅彦 『言葉の不思議』 青空文庫
マレイの理髪師は tukang chukor また tukang gunting である。
— 寺田寅彦 『言葉の不思議』 青空文庫
これは朝飯の「カクテール」と呼ばれているものであって、美髪師「マダム・H」のサロンから夫人が覚えて来たものである。
— 岡本かの子 『バットクラス』 青空文庫
「美髪師マダム・H」は顧客の引付策としてスワンソン夫人始めロンドンの But クラス婦人達を招いて毎週一回カクテール・パーテーを催す。
— 岡本かの子 『バットクラス』 青空文庫
理髪師の鋏が濃密な髪の一束一束を切って行く音にいつも一種の快感を味わっていた私は、今自分で理髪師の立場からまた少しちがった感覚を味わっているような気がした。
— 寺田寅彦 『芝刈り』 青空文庫
昔ミダス王の理髪師がささやいた秘密を蘆の葉が再びささやいたように、今この芝の葉の一つ一つが、昔だれかに聞いた事を今私にささやいているのかもしれない。
— 寺田寅彦 『芝刈り』 青空文庫
兄は何処までも理髪師らしくない、おぼこな態度で客あしらひをした。
— 有島武郎 『お末の死』 青空文庫