阿芳
阿芳
名詞
標準
文例 · 用例
由平は其の村の油屋|九平の娘の阿芳と心中を企てたのであったが、泳ぎを知っていたので夢中で泳いだものらしく、我にかえった時には、自分一人だけが波打際に身を横たえていた。
— 田中貢太郎 『阿芳の怨霊』 青空文庫
由平は阿芳だけ殺してはすまないと思って、三度海の方へ歩いて往ったが、黝ずんだ海の色を見ると急に怖気がついた。
— 田中貢太郎 『阿芳の怨霊』 青空文庫
翌朝阿芳の死体は漁師の手で拾いあげられた。
— 田中貢太郎 『阿芳の怨霊』 青空文庫
由平と阿芳の間は村の人だちにうすうす知られていたので、村の人だちの眼は由平に集った。
— 田中貢太郎 『阿芳の怨霊』 青空文庫
それは死んだはずの阿芳であった。
— 田中貢太郎 『阿芳の怨霊』 青空文庫
阿芳の顔は蒼くむくみあがって、衣服はぐっしょりと濡れていた。
— 田中貢太郎 『阿芳の怨霊』 青空文庫
由平は椀を取って阿芳の顔へ投げつけた。
— 田中貢太郎 『阿芳の怨霊』 青空文庫
「何人だ」 それは阿芳の姿であった。
— 田中貢太郎 『阿芳の怨霊』 青空文庫