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没趣

ぼつおもむき
名詞
1
標準
文例 · 用例
けだし彼等にとってみれば、あの黴臭い古都の空気ほど、没趣味で散文的なものは宇宙にないのだ。
萩原朔太郎 詩の原理 青空文庫
なぜなら、世の中には、殆ど没趣味な人間でありながら、宗教や道徳の正義を感じているような義人があるから。
萩原朔太郎 詩の原理 青空文庫
私は畜生だった…… が、こっそり一人で堕落するのは余り没趣味で、どうも夫では趣味性が満足せぬ。
二葉亭四迷 平凡 青空文庫
ヘーイと尻上りに大きな声で返事をして、跡をも閉めずにドタドタと座敷を駈出して行くのでは、余り没趣味だ。
二葉亭四迷 平凡 青空文庫
下女が没趣味だとすると、私の身分ではもう売女に触れて研究する外はないが、これも大店は金が掛り過るから、小店で満足しなければならん。
二葉亭四迷 平凡 青空文庫
鰹節競争、鮭探しなどは結構だがこれは肝心の対象物があっての上の事で、この刺激を取り去ると索然として没趣味なものになってしまう。
夏目漱石 吾輩は猫である 青空文庫
ツルゲネエフやフロオベルのやうに柔かい肉附けをした作家から見たら、イブセンの作柄は如何にも没趣味な殺風景な、非芸術品に見えたであらう。
田山録弥 文壇一夕話 青空文庫
茶道の理想は十六世紀以来わが建築術に非常な影響を及ぼしたので、今日、日本の普通の家屋の内部はその装飾の配合が極端に簡素なため、外国人にはほとんど没趣味なものに見える。
茶の本 茶の本 青空文庫