臨
りん
名詞
標準
文例 · 用例
ゆえに社会的自個の行動は、毫も戒飭するところなく検束する趣なく、極めて随意に、心の動くままに振舞いたり、親鸞のいわゆる自然法爾なるものと、すこぶる相似たるの跡ありといえども、しかも子規子の態度は、釈迦如来の知らざるところ、親鸞上人の知らざるところなり、嗚呼あに偉ならずや、予はなお終に臨で一言せん。
— 正岡先生論 『絶対的人格』 青空文庫
(明治二十八年十二月「文藝倶樂部」臨時増刊 閨秀小説)
— 樋口一葉 『十三夜』 青空文庫
見る目は人の咎にして、有るまじき事と思ひながらも、立ちし浮名の消ゆる時なくば、可惜白玉の瑕に成りて、其身一生の不幸のみか、あれ見よ伯母そだてにて投げやりなれば、薄井の娘が不品行さ、両親あれば彼の様にも成らじ物と、云ひたきは人の口ぞかし、思ふも涙は其方が母、臨終の枕に我れを拝がみて。
— 樋口一葉 『雪の日』 青空文庫
」臨終の床の中でも、彼は逢ふ人毎にそれを説いた。
— 萩原朔太郎 『宿命』 青空文庫
白梅に明ける夜ばかりとなりにけり 天明三年、蕪村臨終の直前に咏じた句で、彼の最後の絶筆となったものである。
— 萩原朔太郎 『郷愁の詩人 与謝蕪村』 青空文庫
自分の臆斷する所によれば、最近の芥川君はたしかに一轉期に臨んでゐた。
— 萩原朔太郎 『芥川龍之介の死』 青空文庫
自分の臨床上の技倆と研究上の蘊蓄とを、院長はじめ他の人々のそれと比較すべき時が來た。
— 有島武郎 『實驗室』 青空文庫
仝年五月、「朝の歌」及「臨終」諸井三郎の作曲にて日本青年館にて発表さる。
— 中原中也 『我が詩観』 青空文庫