四恩
しおん
名詞
標準
four gratitudes (to one's parents, all living beings, one's sovereign and the Three Jewels)
文例 · 用例
ただ四恩というものを忘れずにいれば、それで好いと云う事であったと、爺いさんは云った。
— 森鴎外 『蛇』 青空文庫
幹の廻り一丈にて、十善梅より稍※小なる四恩梅は、今上陛下御即位大典の記念に植ゑたるものなりと記せるに、裸男一首うなり出して曰く、幾千代の雪を凌ぎて梅の花 我大君の御世にあらはる 車を返して久伊豆神社に詣づ。
— 大町桂月 『越ヶ谷の半日』 青空文庫
そこの校長は自分が一度も少年の時期を潜りぬけた経験を持たぬような鹿爪らしい顔をして、君主の恩、父母の恩、先生の恩、境遇の恩、この四恩の尊さ難有さを繰返し繰返し説いて聞かせた。
— 有島武郎 『惜みなく愛は奪う』 青空文庫
現に四恩の一に父母の恩を列してある。
— 桑原隲藏 『支那の孝道殊に法律上より觀たる支那の孝道』 青空文庫
聖人はその「四恩鈔」に父母の恩を説いて、「今生の父母は我を生みて法華経を信ずる身となせり、梵天帝釈四大天王、転輪聖王の家に生れて、三界四天を譲られて、人天四衆に恭敬せられんよりも、恩重きは今の某の父母なるか」とまで云って、しきりに父母の恩を説いておられるのである。
— 日蓮聖人はエタの子なりという事 『旃陀羅考』 青空文庫
思い切って申し上げましょう、世に四恩ありと申します、天地の恩、国王の恩、父母の恩、衆生の恩、その内で最も重いのが国王の恩だと言われます。
— 第二巻 『現代語訳 平家物語』 青空文庫
この経は四恩のことを書いてある大切な経であります。
— 高楠順次郎 『東洋文化史における仏教の地位』 青空文庫
曽て「私の信条」(本全集第十三巻二九七頁)として書いた如く、老至って益々四恩のありがたきを感ずるのみである。
— 新村出 『『広辞苑』自序』 青空文庫
作例 · 標準
仏教の教えでは、我々が生かされている四恩に感謝し、それに報いるべきだとされている。
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彼は毎日、四恩への感謝を込めて仏壇の前でお経を唱えることを欠かさない。
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平穏な日々を過ごせているのは、目に見えない四恩のおかげかもしれないと彼は語った。
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ウィキペディア
四恩(しおん)は仏教用語で、人々が身に受けている四つの恩を指す。教典によって内容・順序が異なるが、現在では一般に「父母の恩・衆生の恩・国王の恩・三宝の恩」とされる。日本では特に真言宗を創始した空海らによって本格的に受容され、日蓮などの再評価を経て、現在でも在家信徒の指針として説かれている。
出典: 四恩 — ウィキペディア / CC BY-SA 4.0