御両人
ごりょうにん
名詞
標準
文例 · 用例
」「でも気に懸るかしてこの頃は毎晩|泊に来て、御両人様抱ッこで寝るぜ。
— 泉鏡花 『貧民倶楽部』 青空文庫
そのかわりに、お邸へ連れてお帰りになりますからは、若殿様と御両人を快く添わしてあげて、これまでのような非道なことは忘れてもなさらぬように、それとも不縁に遊ばすなら、光子様に自由を与えて、決して干渉をなさらぬように、お憎みのありったけ、今晩いじめ切っておしまいなさい。
— 泉鏡花 『貧民倶楽部』 青空文庫
「御両人の子についての話だから、御両人の揃った所でなけりゃ話はできない」 薊の話には工夫がある。
— 伊藤左千夫 『春の潮』 青空文庫
そうと決まりますれば、京弥、北口不浄門を見張りましょうゆえ、七五郎どの新吉どの両人は東口を、東五郎どの長次どの御両人は西口を御見張り召されよ。
— 幽霊を買った退屈男 『旗本退屈男 第十話』 青空文庫
「貴君方の噂も、時々上京して来る国の人たちからもきき、陰ながら案じていたが、御両人とも御無事で、何より重畳じゃ」「お兄さまも、御壮健で、立派に御出世遊ばして、おめでとうございます」 昔通り、お兄様と呼ばれて、新一郎は涙ぐましい思いがした。
— 菊池寛 『仇討禁止令』 青空文庫
兄も「どうでも」と云ったが、後から、「しかし僕らのような夫婦が媒妁人になっちゃ、少し御両人のために悪いだろう」と付け足した。
— 夏目漱石 『行人』 青空文庫
「いえ御両人共御存じの事ですよ」と鼻子だけ大得意である。
— 夏目漱石 『吾輩は猫である』 青空文庫
「へえー」と御両人は一度に感じ入る。
— 夏目漱石 『吾輩は猫である』 青空文庫