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那裏

なり
名詞
1
標準
文例 · 用例
「お風呂へ御案内申しませう」 その声に彼は婢を見返りて、「ああ、姐さん、この花を那裏へ持つて行つておくれでないか」「はあ、その花で御座いますか。
尾崎紅葉 金色夜叉 青空文庫
そりや旦那様のやうにはなさりやせん」「うむ、さうすると、俺の方がお饒舌なのだな」「あれ、さよぢや御座りやせんけれど、那裏のお客様は黙つてゐらつしやる方が多う御座りやす。
尾崎紅葉 金色夜叉 青空文庫
もう泣くな、お静」「泣、泣かない」「さあ、那裏へ行つて飲まう」 男は先づ起ちて、女の手を把れば、女はその手に縋りつつ、泣く泣く火鉢の傍に座を移しても、なほ離難なに寄添ひゐたり。
尾崎紅葉 金色夜叉 青空文庫
それは如何なる事情が有つてかう成つたにも為よ、那裏で逢はなければ、何処の誰だかお互に分らずに了つた者が、急に一処に成つて、貴方がどうだとか、私がかうだとか、……や、不思議だ!
尾崎紅葉 金色夜叉 青空文庫
』戸の那裏でニキタの聲。
アントン・チエホフ Anton Chekhov 六號室 青空文庫