本因
ほんいん
名詞
標準
文例 · 用例
はじめ二目三目より、本因坊膏汗を流し、額に湯煙を立てながら、得たる祕法を試むるに、僅少十餘子を盤に布くや、忽ち敗けたり。
— 泉鏡太郎 『唐模樣』 青空文庫
本因坊あつて偃武の世に出づるに及び、蔚然一家を為し、太平三百年間、雋異の才、相継で起り、今則ち禹域を圧すといふ。
— 幸田露伴 『囲碁雑考』 青空文庫
すべて運動し作用するものを、其の當體と本因とに分てば、其の當體と本因との相交渉する所を氣と名づけ、運動あり作用ある所は、氣有りとする。
— 幸田露伴 『努力論』 青空文庫
すべて運動し作用するものを、その当体と本因とに分ければ、その当体と本因との相交渉する所を気と名付け、運動有り作用有るところを気有りとする。
— 幸田露伴 『努力論(現代訳)』 青空文庫
江戸にかずかず名代はあるが、呉服後藤に碁は本因坊、五丁町には御所桜と手まりうたにもある呉服後藤だ。
— 首つり五人男 『右門捕物帖』 青空文庫
そんな所へ這入ってくる法はない」「禅坊主の碁にはこんな法はないかも知れないが、本因坊の流儀じゃ、あるんだから仕方がないさ」「しかし死ぬばかりだぜ」「臣死をだも辞せず、いわんや※肩をやと、一つ、こう行くかな」「そうおいでになったと、よろしい。
— 夏目漱石 『吾輩は猫である』 青空文庫
ごまかすのだ」「それが本因坊流、金田流、当世紳士流さ。
— 夏目漱石 『吾輩は猫である』 青空文庫
そりや、本因坊と私は四拾年近い交際だからな普通の友達つきあひにしたつて三十年、四十年となると仲々難しいのに、馬が合つたと言はうか、二人ツきりの水入らずで、よく旅行もしたし、睾丸も見せ合つた仲だからネ。
— 関根金次郎 『本因坊と私』 青空文庫