昔取った杵柄
むかしとったきねづか
表現名詞
標準
skill learned in one's former days
文例 · 用例
あれそれと小田原をやってる処へ、また竜川とかいう千破矢の家の家老が貴方、参ったんだそうで、御主人の安否は拙者がか何かで、昔取った杵柄だ、腕に覚えがありますから、こりゃ強うがす、覚悟をして石滝へ入ろうとすると、どうでございましょう。
— 泉鏡花 『黒百合』 青空文庫
印刷は無論ただ同然で引き受けてやったし、記事もおれが昔取った杵柄で書いてやった。
— 織田作之助 『勧善懲悪』 青空文庫
こんな為事は昔取った杵柄で、梅なんぞが企て及ばぬ程迅速に、しかも周密に出来る筈のお玉が、きょうは子供がおもちゃを持って遊ぶより手ぬるい洗いようをしている。
— 森鴎外 『雁』 青空文庫
恐れ入りまするが手前も昔取った杵柄……思い寄りも御座いまするでこの場はお任かせ下されませい。
— 夢野久作 『斬られたさに』 青空文庫
その道にかけては、わたしも昔取った杵柄で、今の人たちがやるのを見ていると、間緩くて腹が立ってたまりません。
— 黒業白業の巻 『大菩薩峠』 青空文庫
昔取った杵柄とでもいおうか、調べ方は手堅くて早く、屈んだかと思うと背伸びをした。
— 国枝史郎 『名人地獄』 青空文庫
もう殺傷事件の外交をするような若い記者ではありませんが、眼と鼻の間で起った事件というと、昔取った杵柄で、さすがに猛烈な職業意識が働きかけます。
— 野村胡堂 『悪魔の顔』 青空文庫
妙子は床の上へ半身起き直って、覚束ない手付き乍ら、昔取った杵柄で、何んかを吟み乍ら暫らくは器用に羽子を突いて居りましたが、「あッ」不意に大きい声を出します。
— 第二夜 匂う踊り子 『新奇談クラブ』 青空文庫
作例 · 標準
彼は昔取った杵柄で、久しぶりに剣道を披露した。
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昔取った杵柄だから、このくらいの修理は朝飯前だよ。
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長年のブランクがあっても、昔取った杵柄は錆びついていなかった。
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