売るほど
うるほど
副詞
標準
so many (that one would want to sell some)
文例 · 用例
未だ、手まはりの物までを売るほどのこともなからうのに、彼の母親はどんな小さなものまでも金に換へて、遊び歩いてゐるやうだと従弟は赤くなつて説明した。
— 牧野信一 『裸虫抄』 青空文庫
・笛を吹いても踊らない子供らだ・あるだけの米を炊いて置く 競るほどに売るほどに暮れた・逢ふまへのたんぽゝ咲いてゐる 一杯やりたい夕焼空俳句は一生の道草とはおもしろい言葉かな。
— 三八九日記 『行乞記』 青空文庫
農民が娘を売るほど野蛮である。
— 横光利一 『旅愁』 青空文庫
やっぱり、こっちは、高く売るほど、いゝんだから、パンパンも、むつかしいもんだな。
— 坂口安吾 『カストリ社事件』 青空文庫
さすが喧嘩を売るほどあって手練あざやかに投げの一手、発止とばかり極まったが、こはそもいかに相手の武士も、武芸無双の勇士と見え、ひらりと体を翻えし、スックと地上に立ち上がった。
— 国枝史郎 『蔦葛木曽棧』 青空文庫
女、金、酒、そのどれ一つにも淋しからず、寮にあれば酒肉の快楽、伊達姿で歩けば衆目に見迎えられ、道場破り、果し合いに顔を売るほど、御曹子の親分親分と立てられる気持は悪くない。
— 吉川英治 『剣難女難』 青空文庫
自分を自分から離して、冷やかに眺めて捌き、深く自省に喰い入る痛痒い錐揉みのような火の働き、その火の働きの尖は、物恋うるほど内へ内へと執拗く焼き入れて行き、絶望と希望とが膜一重となっている胸の底に触れたと思ったとき、自分はまた裂けた。
— 岡本かの子 『富士』 青空文庫
五 他には数うるほどの乗客もなさゝうな、余り寂しさに、――夏の夜の我家を戸外から覗くやうに――恁う上下を見渡すと、可なりの寄席ほどにむら/\と込む室も、さあ、二つぐらゐはあつたらう。
— 泉鏡太郎 『銀鼎』 青空文庫
作例 · 標準
例句