馬の顔
うまのかお
表現名詞
標準
horse head
文例 · 用例
凧のかげ夕方かけて読書かな夕立やかみなり走る隣ぐに沓かけや秋日にのびる馬の顔鯛の骨たたみにひらふ夜寒かな秋ふかき時計きざめり草の庵石垣に冬すみれ匂ひ別れけり 彼の俳句の風貌は、彼の人物と同じく粗剛で、田舎の手織木綿のやうに、極めて手触りがあらくゴツゴツしてゐる。
— 俳人としての芥川龍之介と室生犀星 『小説家の俳句』 青空文庫
馬の顔を斜に見た処で、無論少年の手には余る画題であるのを、自分はこの一挙に由て是非志村に打勝うという意気込だから一生懸命、学校から宅に帰ると一室に籠って書く、手本を本にして生意気にも実物の写生を試み、幸い自分の宅から一丁ばかり離れた桑園の中に借馬屋があるので、幾度となく其処の厩に通った。
— 国木田独歩 『画の悲み』 青空文庫
そして馬の顔の毛や、革具や、目かくしに白砂糖を振りまいたようにまぶれついた。
— 黒島伝治 『橇』 青空文庫
炎暑、極熱のための疲労には、みめよき女房の面が赤馬の顔に見えたと言う、むかし武士の話がある。
— 泉鏡花 『二、三羽――十二、三羽』 青空文庫
爾時、これから参ろうとする、前途の石段の真下の処へ、殆ど路の幅一杯に、両側から押被さった雑樹の中から、真向にぬっと、大な馬の顔がむくむくと湧いて出た。
— 泉鏡花 『春昼』 青空文庫
あ、あ、あ、と傍若無人、細長き両の腕を天井やぶれよ、とばかりに突き出して、しかもその口の大きさ、歯の白さ、さながら、馬の顔であった。
— 太宰治 『虚構の春』 青空文庫
私が七つのときに、私の村の草競馬で優勝した得意満面の馬の顔を見た。
— 太宰治 『めくら草紙』 青空文庫
彼はもうその男のことを忘れ、びっくりしたような苦痛の表情を馬の顔に見ていた。
— 織田作之助 『馬地獄』 青空文庫
作例 · 標準
例句