瑁
瑁
名詞
標準
文例 · 用例
十七 お京は下向の、碧玳瑁、紅珊瑚、粧門の下で、ものを期したるごとくしばらく人待顔に彳んだのは誰がためだろう。
— 泉鏡花 『薄紅梅』 青空文庫
室子の家の商品の鼈甲は始め、玳瑁と呼ばれていた。
— 岡本かの子 『娘』 青空文庫
徳川、天保の改革に幕府から厳しい奢侈禁止令が出て女の髪飾りにもいわゆる金銀玳瑁はご法度であった。
— 岡本かの子 『娘』 青空文庫
すると、市民達は同じ玳瑁に鼈甲という名をつけて用いた。
— 岡本かの子 『娘』 青空文庫
四方には華の瓔珞、金銀、錦の幡天蓋、※瑁の障子、水晶の簾。
— 木下杢太郎 『南蛮寺門前』 青空文庫
生洲には瑠璃のさゞなみ、ゆれゆれて金の輪となる、ああいまし、麗くしき玳瑁の雄は雌の上にそつと重なる。
— 北原白秋 『畑の祭』 青空文庫
ああ、しばし玳瑁は幸福に住む。
— 北原白秋 『畑の祭』 青空文庫
声もなし、さあれ、うつくし、何物か、光りとろけて霊をゆするがごとし、玳瑁はふたつ重なる。
— 北原白秋 『畑の祭』 青空文庫