内玄関
うちげんかん異読 ないげんかん
名詞
標準
side entrance
文例 · 用例
でも……お蔭で今夜は面白かったわ……」 しかし新張家の内玄関を一歩出ると、青年の態度が急に、別人のように緊張した。
— 夢野久作 『女坑主』 青空文庫
歳子は落付いてはゐられない愉しい不安に誘はれて内玄関から外へ出た。
— 岡本かの子 『夏の夜の夢』 青空文庫
だが空が和んで来て生毛のやうに柔く短く截れて降る春雨を傘に凌いで、内玄関から出て行くときには、桂子は均斉のとれた大柄な身体を、何の蟠りもなくすつくりと伸して、昼間は人目につくと云つて小布施を訪ねるのをとめだてするせん子を見返つて、「昼間堂々と行く方が、世間の噂に逆襲をして却つていゝんだよ」といつた。
— 岡本かの子 『花は勁し』 青空文庫
」 活溌な足音がして内弟子の桑子と書生が、婆やより先にせん子の佇つてゐる洋館の内玄関の扉口の方へ駈けて来た。
— 岡本かの子 『花は勁し』 青空文庫
その門をむやみに叩いて、中間のひとりが明けてやるのを待ちかねたように、彼は息を切ってころげ込んで来て、中の口――すなわち内玄関の格子さきでぶっ倒れてしまった。
— 岡本綺堂 『兜』 青空文庫
内玄関と思われる方の格子戸が開いて銀色の燈の光が明るく見え、その光を背にして昇口に立った背の高い女と、格子戸の処に立っている彼の女を近ぢかと見せていた。
— 田中貢太郎 『蟇の血』 青空文庫
主人は玄関から、新子は内玄関の方から、家へはいった。
— 菊池寛 『貞操問答』 青空文庫
内玄関と思はれる方の格子が開いて銀色の火の光が明るく見え、その光を背にして上り口に立つた脊の高い女と、格子戸の所に立つてゐる彼の女とを近々と見せてゐた。
— 田中貢太郎 『蟇の血』 青空文庫
作例 · 標準
例句